学会発表

次世代型NaS電池について発表しました。

(第63回電池討論会講演要旨) 大容量のNaタンク及び大容量のSタンクを持つNaS二次電池

多量のNaを収納するNaタンク及び多量のSを収納するSタンクを持つNaS二次電池であるNaSタンク電池を発表しました。

NaSタンク電池は、Na量、S量、Naタンクの容量及びSタンクの容量のみを従来のNaS電池の3倍以上とし、隔壁等の他の構成要素は従来のNaS電池と同じ大きさとしています。NaSタンク電池は、従来のNaS電池と同じ大きさの隔壁を使用しており、充放電電流は従来のNaS電池と同じとなります。NaSタンク電池は、充放電時間を3倍以上の充放電時間とすることができます。すなわちNaSタンク電池は3倍以上の蓄電容量をもちます。

(第63回電池討論会講演要旨) NaS二次電池の安全技術

NaS電池の2つの安全技術について発表しました。

・Naタンクと陰極室との間の溶融Na通路の機械的遮断技術
この遮断技術は、溶融Na通路の金属細管を補強する安全技術です。本遮断技術は、Naタンクと陰極室との通路に溶融Naより密度が高く溶融Sより密度の低いボール弁を設け、隔壁が破損し溶融Sが金属細管に流入することによりボール弁を浮上させて弁口を閉じる遮断手段を設ける技術です。ボール弁が弁口を閉すことにより溶融Sと溶融Naとは遮断され、両者の反応は止まります。隔壁の損傷がない通常時は、ボール弁は溶融Naより重いため下方に位置して弁口は開いた状態を維持します。本遮断技術は、特にNaSタンク電池に利用できます。
・板状の厚さ方向の中央に形成される陰極室をスリット形状とした板状隔壁
このスリット形状の陰極室を持つ板状隔壁は陰極室の容積が極めて小さくなっています。この陰極室に収納されている溶融Naの量も最小となります。隔壁が破壊して、隔壁内に保持されている溶融Naの全てが溶融Sと反応しても、発生する熱量が極めて少なくなり、破壊された隔壁近くの溶融Sの温度をわずかに上げる程度で済みます。このため発火等の危険性は全くないものとなります。

(電気学会講演要旨) 厚さ方向の中央にスリット状の陰極室を持つ板状隔壁を固体電解質とするNaS二次電池

板状の厚さ方向の中央に形成される陰極室をスリット形状とした板状隔壁について発表しました。

スリット形状の陰極室を持つ板状隔壁は、医療用のガーゼを焼失模型として使用することにより製造できました。従来、焼失模型を使用しての板状隔壁の製造は不可能視されていました。当社では陰極室をスリット形状としても陰極室として機能するのではないかとの見解から、この板状隔壁の開発に至りました。

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